2009年9月26日土曜日

ひとつ譲れば笑顔が四つ

アストラムラインに乗って出掛けた日のこと。空席はほとんど無く、前の四人掛けの席は、三人の若者が我がもの顔で座っていました。染めた髪をワックスで立たせ、粋がっている気配を漂わせています。こりゃ誰も座れんわと思っていました。
 するとメールを打ち終えた真ん中の若者が、やおら左側に詰め、右側との間にスペースが出来ました。ちょっと戸惑っている右側の若者に、真ん中に いた若者が目配せなどして、しきりに合図を送っています。やっと状況を理解した右側の若者が左に寄って、一番右にきっちり一人分の席が空きました。そして 右側の若者が、前に立っていた女性に左手でどうぞと、座るように促しました。
 一部始終を目の当たりにしていた女性は、「あー、おかしかった。」といった感じで笑いながら、お礼を言って着席しました。私も声には出さないものの、心の中で大笑いしていました。
 真ん中と右側の若者は、少し照れ笑いを見せていました。
 まるで、ほのぼのとした小喜劇を見ているようでした。