昨日の記事の続きです。
なぜ5月3日にわざわざ高速道路に乗ったのか。それは、津山のとなりの真庭市久世で野球の試合があったからです。私が所属していた広島大学医学部の野球部が、中国リーグで下関市立大学と対戦するからです。
津山から米子道分岐まではぎっしり渋滞していたので、国道181号線を西へ進みました。道は広く整備されており、道の駅が大きくきれいな姿を見せていました。しかし車は少なく、人影はさらに少ないようでした。
そのまま進んでいると、やっと久世の町並みに入りました。1983年の春リーグ以来ですので、27年ぶりの久世です。ずいぶん美しい町並みに変わっていましたが、こちらも人影はまばらでした。
会場の真庭やまびこ球場も新しく変わっており、人工芝のグラウンドになっていました。
地元選出の有力代議士の力で、道も町並みも公共施設も整備されています。しかし人口の流出は止まりません。長い自民党政権の失政を確認したドライブでした。
肝心の野球はというと、惜しくも負けてしまいました。
そんな中で印象に残った場面があります。
広島大のチャンスの場面で、バッターは初球を見送ってストライク。ここでバッターはタイム。バッターボックスをはずすと、ポケットから何か取り出し空を仰ぎました。
天に何か誓うのかと思ったら、右手をかざして目薬をさしたのです。左目、そして右目。
押せ押せで息詰まる場面、この点眼の動作は非常にゆっくり感じました。雰囲気ががらりと変わりました。
改めてバッターボックスに入りなおし、次のストレートをきれいにセンター前へはじき返したのでした。
この冷静を取り戻す所作は、見習うべきだと思いました。
もちろん単にコンタクトが乾いて、見えなくなっただけかも知れませんが。