2010年プロ野球パシフィックリーグペナントレースは、福岡ソフトバンクホークスが7年ぶりの優勝を果たしました。
実質的に優勝が決まったのは、マジックを1とした北海道日本ハムファイターズ戦の勝利だったと思います。
この試合に先発したのは、ホークスが杉内俊哉投手、ファイターズがダルビッシュ有投手でした。
私はこの試合を途中からテレビで観戦しましたが、ダルビッシュは多彩な球種をあやつり、悠々と投げ続けていました。杉内はすいすい投げているわけでなく、、一球一球渾身の力を込めて投げていました。特にインコースの膝元のストレートは、誰も手を出すことなく見送っていました。
結局1対0で、杉内が投げ勝ちました。最後のピンチの場面で、内野ゴロダブルプレーに打ち取ると、杉内、一塁手小久保、二塁手本多、遊撃手川﨑が一斉にガッツポーズやジャンプで喜びをあらわしていました。優勝決定の場面以外では、あまり見ない光景です。
ヒーローインタビューのとき、杉内は「ここ4試合、いい成績が残せなかったので・・・」と言ったまま絶句し、号泣してしまいました。
絶句してから泣くまで5秒くらいあったでしょうか、長い時間でした。杉内の心中は計り知ることができません。
ここ一番で勝つ。これほど難しいことは無いと思います。このような場面で勝つのがエースと呼ばれる投手です。
杉内投手は紛れもなくエースだと言えるでしょう。