広島市の保育園は待機児童であふれています。
入園を申し込んでも、希望する日時から希望する保育園に入園できることは、まずありません。
待機児対策として、広島市は「保育サービス相談事業」を2013年度から開始しました。予算額は2,374万9千円です。
事業の内容は、「各区役所に保育サービスアドバイザーを1名配置し、一時預かり事業や幼稚園預かり保育など多様な保育サービスの情報提供を行うとともに、希望する保育園以外の空きのある保育園への入園の斡旋等を行う。」となっています。
こども未来局長は3月の予算特別委員会以来、議員から待機児童対策を質問されるごとに、この保育サービスアドバイザー(以下、アドバイザー)を配置したことを答弁していました。わたしはこのアドバイザーの配置で、待機児童のうち何人かが保育所に入園したり、他のサービスを受けられているものと思っていました。
わたしの友人は広島市のA区に居住しており、夫人と二人フルタイムで働いています。産休をとっていたのですが、11月から夫人は職場復帰することになり、保育園への入園をA区の保健福祉課へ相談に行きました。
友人も夫人も勤務地はC区で、毎朝自宅のあるA区を出発してからB区を経由して、C区に勤めに出ます。
保健福祉課の窓口で対応したのはA区のアドバイザーでした。アドバイザーは窓口において地図を広げ、通勤経路などを確認しながら、保育園の待機者の有無を含む情報提供を行ったそうです。
A区は空きが無かったので、B区で一つだけ空きが出る可能性のある保育園を提案したそうです。
友人夫婦は話し合い、翌日に申込書を提出しました。
第一希望はA区のX保育園で待機児0、第2希望はA区のY保育園で待機児5名、第3、第4はB区の保育園で待機児はいずれも10名以上でした。アドバイザーが提案した保育園は希望しませんでした。
友人は、「X保育園は待機児がいないから、比較的入りやすいだろう。アドバイザーからも、たぶん大丈夫だろうと言われた。」と、わたしに言っていました。
ところが、郵便で通知は4つの保育園とも選考にもれたという結果でした。
友人夫婦はひどく落ち込みました。
(つづく)