FIFAのブラッター会長は、ワールドカップ準々決勝のガーナ対ウルグアイ戦で、ウルグアイの9番がガーナのアディアー選手のシュートを両手ではじき出して失点を防いだプレーに言及し、ルール改正を検討するよう求めました。
これによりガーナ対ウルグアイ戦で起きたようなプレーは、今後認定ゴールとして得点が認められることになりそうです。
これは当然のことだと思います。これで反則技を使ってゴールを守ろうとするプレーは無くなるでしょう。ウルグアイの9番も、頭や胴体を使ったサッカー本来のプレーで守ろうとするでしょう。
数日前にブログに書いていましたが、早々とルール改正に及ぶとは、溜飲の下がる思いです。
他にもイングランドのランパードのゴールが認められなかったり、アルゼンチンのテベスのゴールが実はオフサイドだったり、誤審が続きました。これについてもビデオの導入が実現しそうです。
野球でも大リーグではビデオ判定が導入されており、日本もホームランの判定ではビデオが導入されています。テレビ中継を何台ものカメラで放映するようになった現在、ビデオが判定に導入されるのは競技を問わず当然の流れということなのでしょう。
私の好きな相撲にも、ビデオ判定は導入されています。
昭和44年(1969年)3月場所2日目のことです。当時45連勝中の横綱大鵬が、前頭の戸田に押し出されました。
しかし、立行司木村庄之助の軍配は、戸田の右足が踏み切ったと大鵬に上がりました。ここで物言いが付き、5人の勝負検査役が協議した結果、行司差し違えで大鵬の負けになりました。
しかし、新聞各紙の写真では戸田の右足が出ており、大鵬の両足は残っていました。
庄之助は差し違えの責任を取って辞職し、大鵬も途中休場しました。庄之助や大鵬の行動は検査役に対する抗議の現れでした。この判定は世紀の大誤審と言われました。
正しい判定であれば46連勝となっており、双葉山の69連勝に迫っていたかもしれません。
翌場所、相撲協会は世論の批判に応えて、判定にビデオを導入し今日に至っています。
当時は判定に機械の導入など「へえー。あの古い体質の相撲界が。」という感じでした。が、今思うと先見の明があったのだと思います。
今回のワールドカップに先立つこと41年ですから。
世論に応える姿勢を持った相撲協会はどこへいってしまったのでしょうか。情けないことです。