16日の夕方に帰宅すると、電話がかかってきました。広島市都市整備局の住宅政策課長からでした。京橋町の市街地再開発事業について、事業の施行認可が下りるので、説明したいと言うので自宅に来てもらいました。
若草町の市街地再開発では、シェラトンホテルが入居している高層ビルの施行者であるダイワシステムが倒産。広島市が40億円の無利子貸付を行うなど、市街地再開発は悪戦苦闘中です。
京橋町の6番地に、京橋会館という店舗付き市営住宅があります。かなり老朽化が進み、建て替えが急務となっていました。ここ数年で事業化が進んで、今年3月に都市計画決定がなされました。それを受けての事業認可です。
京橋町の建物は地上21階建てです。1,2階はデイサービス、歯科クリニック、保育園。3~5階は、28戸の高齢者向け市営住宅。6~9階は、64戸の高齢者専用賃貸住宅。10~21階は、72戸の分譲住宅です。
施行者は広島京橋開発企業体で、(株)レガロホテルシステムなど4社です。この企業体が設計や入居者の募集などを行うそうです。土地と建物を所有していた広島市は、権利者として3~5階を所有します。総事業費は42億4千万円です。
この開発企業体が事業不振となった場合、どうなるのかと聞きました。課長は、開発企業体と西松建設とが基本協定を結んでおり、企業体による事業の継続が断念された時には、特定業務代行の西松建設が建物を買い取ることになっているから安心だと説明しました。
その基本協定書を見せてくれというと、持って来ていないと言います。
総事業費42億4千万円の内訳を聞くと、分からないと言います。
一体何を説明に来たのかと尋ねると、役所に帰って資料を整えてから説明したいと言います。
それでは、一旦帰庁して準備が出来たら電話で呼んでくださいと言い、帰ってもらいました。
1時間後、課長から電話がかかってきました。
実は基本協定書については区画整理課長の所管で、私の所管では無いと言います。そして、区画整理課の人間は誰もいなくなっていて説明できない、明日説明させて欲しいと言います。
「あなた、さっきなにを説明にきたんですか。あなたの所管でないなら、なんで区画整理課長が来なかったんですか。それで、明日は何時から説明してくれるんですか。」
「明日の時間は分かりません。」
私は課長にからかわれている気持ちになりました。
事業説明の段階ですらこんないい加減なことでは、42億4千万円の事業は目茶苦茶になってしまうでしょう。