今年もプロ野球が開幕しました。広島カープは2連敗の後6連勝と好調です。
先発陣が素晴らしく、大竹、福井、篠田、前田、バリントン、野村。いずれも力投し勝利に貢献しました。
4月6日のDeNA戦では、前田健太投手がノーヒットノーランを達成しました。29人の打者に対して、四球二個を与えた以外は全て打ち取りました。
ラジオで聞いていましたが、まったく危なげの無い投球で、素晴らしい内容でした。今シーズンは好調を維持して、15勝以上あげてほしいとおもいます。
私も、ノーヒットノーランの試合を球場で見たことがあります。1972年の4月29日、広島市民球場でのナイターでした。当時は中学2年生で、友人と見に行ったと記憶しています。
カープの先発ピッチャーは、外木場義郎投手。1968年には大洋を相手に完全試合を達成し、20勝投手の栄誉に輝きました。しかし、69年以降は20勝の壁を越えられずにいました。
対戦相手は巨人でした。当時の巨人は、9年連続日本一の8年目。川上哲治監督のもと、王、長嶋、柴田、黒江、高田、土井、森、末次ら強力打線を擁していました。
初回、外木場は3番の王に簡単に四球を与えました。四球には慣れている王が、少し下を向いて一塁にゆっくり走って行ったのを憶えています。しかし、外木場はそれ以降巨人を0点に抑えました。
独特の早い間合いで、ちぎっては投げちぎっては投げ。巨人打線に対して凡打の山を築きました。
あっという間に、カープが3対0で勝ちました。王の四球があったので、ヒットも打たれたのだろうと思っていて、終わってからノーヒットノーランに気付いたほどです。試合中に、はらはらどきどきした記憶はありませんでした。何より強い巨人から快挙をあげるなど、当時は信じられませんでした。
しかし、その年もチームは首位巨人から24ゲーム差の最下位。外木場も11勝15敗と不調でした。
それから3年後の1975年、外木場が20勝をあげ、名実共にエースとなった時にカープは優勝しました。
前田健太が名実共にカープのエースとなる時、ひょっとすると優勝するかも知れません。大いに期待しましょう。