2009年10月4日日曜日

大金庫の扉

今日は労働組合の定期大会に出席して来ました。10年以上応援していただいている、金属機械メーカーの労働組合です。組合の委員長は、挨拶の中でエピソードを紹介されました。
 この会社は金庫のメーカーとして有名なのですが、昨今金融機関の経営状況も厳しく、大金庫の発注は全く無かったそうです。そんな中、大手都市銀 行から、本店に設置する大金庫の注文が来ました。その金庫の扉は直径2メートルもあり、金属製の枠にぴったりはまらなければなりません。 当然、特殊な技 術が必要なのですが、大金庫の発注は13年ぶりのこと。当時の製作スタッフは、わずか2名しか残っていませんでした。
 その2名が若い18名のスタッフに指示を出しながら、手取り足とりで指導します。時には自らやって見せて、作業を進めて行きました。工程は順調に進み、6ヶ月の納期に十分間に合ったそうです。
 13年のブランクはあっても、技術の伝承はうまくいった。これも組合員皆さんのおかげですと委員長は締めくくられました。
 
 どんな組織でもまとまりがあれば、大きな仕事をやりこなせるという話です。組織よりも個人が優先されがちな今の時代、なかなか出来ないことだと思います。心の底から拍手を送らせてもらいました。