2009年11月29日日曜日

自立援助ホーム かんらん舎

 

 福岡に視察に行ってきました。今回は、以前に訪問した子ども総合センター「えがお館」と自立援助ホーム「かんらん舎」です。えがお館の中には一時保護所といって、虐待を受けた子どもたちがすごすスペースがあります。そこから社会の一員となるため、次のステップに進みます。



 そのひとつが自立援助ホームで、中学校卒業から20歳までの間、就労を支援しています。現在16歳から18歳までの男女5名が、スタッフとともに共同生活を送っています。各自がアルバイトをして得た収入から35,000円を生活費として納め、高校に通う場合は月謝も負担しなければなりません。



 スタッフの方々が親身になって就労を支援しておられますが、中卒での就職は大変厳しい状況です。精神的にも落ち着かない子どもが多く、アルバイトも長く続かないということでした。学力不足も深刻な問題だそうです。うどん屋に勤めた子が、うどん一杯のおつりが計算できず、クビになったと聞きました。



 家庭の悲惨な状況で大きくなった子どもたちにとって、社会の風は冷たいと言わざるを得ません。



 広島には自立援助ホームはありません。児童相談所の一時保護所を出た子どもたちが、どういう生活を送っているのか・・・。大変気になるところです。