2009年12月5日土曜日

課長は絶句した

 12月議会に向けて質問の準備をしておりますが、広島市の教員と職員の人事管理について、早速やりとりを始めました。今日12月3日に私の部屋を訪れたのは、人事課長、福利課長、職員健康管理担当課長、そして教育委員会の服務・健康管理担当課長です。病気で長期に欠勤した職員と教員について、復職後にどのような配慮がなされるのか議論しました。
 
 職員については、産業医も含めて本人と人事課の職員とで復職後の配慮事項が決定され、その内容は人事課と本人と直属の課長に文書で知らされます。課長は労働安全衛生法上の配慮義務がありますから、配慮事項を守らなければなりません。
 
 では、本人が別の部署に配置換えになったとき、どうなるのでしょうか。
 
 10年前は、配慮事項を次の課長に知らせなかったため、外勤をさせてはいけない職員を炎天下で働かせ、病気にさせた課長もいました。このようなことは繰り返されてはなりません。私は7年ほど前の予算特別委員会で、配置換えになった職員については、配慮事項を新しい課長に申し送ることを答弁させました。
 
 この引継ぎは、今もきちんと申し送られているのかとの問いに、人事課長は、「そんなことがとりきめてあるのですか。」と発言しました。「これは、予算委員会の議事録に残っています。前の人事課長は、こんな大事なことをあなたに申し送らなかったのですか。」とたずねると、「議事録を調べます。」と答えました。 
 詳しく調べた結果、議事録には記載されており、引継ぎも実際にされていると言うのです。「引継がれていることを誰に確かめたのですか。」と聞くと、課長は、「引継ぎ先の課長に確かめました。」と答えました。 
 そこで、「職員本人には聞かないのですか。」と聞くと、課長は絶句しました。そこで、続けて「配慮されるべきは、職員本人ですから本人の立場に立って健康を守るのが、人事課の仕事ではないのですか。本人にも聞いて下さい。」と意見をする、というやりとりとなりました。
 
 教育委員会については、もっと深刻です。そもそも復職審査から産業医が参加していない、非常に心細い審査になっています。配慮事項の遵守も、校長と教員本人とで決めるといういい加減なものです。ましてや転勤先の校長は、配慮事項についてなどは全く知らされていないと思われます。
 
 人事管理については10年かけて議論し、地道に改善に努めてきました。しかし、人事課長の発言を聞いて、ふりだしに戻ったと感じざるをえませんでした。