2010年1月24日日曜日

百人一首

  テレビドラマで百人一首をするシーンがありました。上の句を読み上げる場面で、自然と下の句が口をついて出てきます。「あまつかぜ・・」という上の句を聞くと、「おとめのすがた・・・」という下の句が出てきました。

 百人一首にはたくさんの思い出があります。母は中学時代、ひたすらカルタを取り、全部覚えるほどになっていました。そんな母から手解きを受け、小学生の頃かなり覚えました。源平戦といって50枚ずつ札を手元に広げ、先に50枚取った方が勝ちです。

 中学3年の時古文の授業で、源平戦をやりました。歴史も古典も何でも知っていて、将棋も麻雀も滅法強い友人がいたので、いつも対決していました。
 何度やっても50対45で私の勝ち。勝負事に無敵だった彼の悔しそうな顔が忘れられません。

  ある日、母との対決の日が来ました。お互いに「ハイッ!」「ハイ!」と声を出して札を抑えます。いよいよ49対49で、残り1枚を取った方の勝ちというクライマックスを迎えました。
  読み手の父の声に反応し、カルタを取ったのは私でした。反射神経の勝利だったと思います。両親とも子どもの頃にかえったように、はしゃいでいました。「もう一回しよ。」

 家族との会話が少なかった中学時代でしたが、貴重な思い出となっています。