2010年8月22日日曜日

核の傘・後編

 前回の続きです。 
 
 日米安保条約が有効で、米国が核兵器を保有している現状では、日本の安全は米国が核の傘を差しかけることによって保障されています。ある意味で、日本は米国の傘の下でぬくぬくと平和を享受しているといえましょう。
 ただし、日本国民がすすんで核の傘に入ったのではなく、米国の占領政策の延長で無理やり核の傘を差しかけられているのです。

 この核の傘からの離脱を目指すには、二つの方法があると思います。
 日米安保条約を廃止して米国の傘から離脱するか、核兵器の全廃を達成して米国の傘を無くすかです。

 市長が目指しているのは、2020年までの核兵器の全廃です。そして首相は日本国の総理としてその先頭に立つと言ったわけです。
 その一方で、日米安保条約の廃棄は現状では困難だという前提で、「米国の核の傘は必要」と述べたと理解します。
 二枚舌だと批判を浴びた菅首相ですが、私はそのようには思いません。二枚舌というよりは、舌足らずな談話だったと思います。

 日本が核の傘から出るにはどうすればいいのか。
 
 私は、核兵器の廃絶を目指す一方で、沖縄などの米軍基地の廃止、さらに日米安保条約の廃止も求めていくべきではないかと思います。