2011年9月18日日曜日

トルコ紀行

 ごぶさたしておりました。実はわたくし、トルコ共和国へ行ってまいりました。滞在は7日間、うち宿泊は5日間でした。10名参加のツアーで、日本人添乗員の朧谷(おぼろや)さん、そしてトルコ人ガイドのフラットさんの、一行12名の小グループでした。
 
 私にとってトルコは、初めて訪れるイスラムの国です。
 日本では近所にお寺がありましたし、通った中学と高校は、カソリックの一派であるイエズス会の経営する学校でした。しかし、三大宗教のひとつであるイスラム教は縁がありませんでした。

 一旦トルコに降り立つと、まさにイスラムの地です。
 イスタンブールのような大都会から小さな町にいたるまで、必ずモスクがありました。日本の小学校区くらいの範囲で、ひとつはあったように思います。
 礼拝をよびかける放送もあります。イスラム教は、一日五回の礼拝を決まった時間に行います。礼拝が済むと、たくさんの人々がモスクから吐き出されてきます。熱心な人たちです。
 ただし、モスクに行く義務はありません。礼拝は家の中でもかまわないのです。

 一方で、イスタンブールの橋の上にいた、何百人もいる釣り人は誰も礼拝していませんでした。
 これは、トルコ政府が政教分離を旨としており、世俗主義に立脚しているからです。ゆるやかなイスラムの世界です。しかし、イスラムはトルコ人の心の中にしっかり根付いています。

 フラットさんが教えてくれました。
「イスラムの教えとは、このようなものです。アッラー(神)は、私にもあなたにも動物にも植物にも宿っています。だから私はあなたに敬意を払い、愛情を持って接するのです。同じように動物を可愛がり、植物の世話をするのです。」

 何人かのトルコ人と接しましたが、彼らは陽気で明るくサービス精神旺盛でした。なんとなく暢気に暮らしているように見えました。
 せちがらい日本に比べて、トルコの暢気さが気に入った旅でもありました。