2010年1月6日水曜日

消防局の危機管理

 5日は広島市の消防出初式が基町の中央公園で開催され、多くの市議会議員と一緒に出席しました。
 各区消防団の分列行進のあとのことです。バリバリバリという爆音とともに、2機のヘリコプターが飛来しました。場内アナウンスはその爆音にかき消されながらも、「危機管理は・・・・」と聞こえました。

 すると隣席から「何が危機管理ね。おかしいよ。」と声が聞こえます。声のほうへ顔を向けると、「あそこを見てご覧なさい。」と言っていました。
 その方向を見てみると、市長、市議会議長そして消防局長、消防団長らの上がっているひな壇の直ぐそばに、ラフなスタイルの男性が近づいてきょろきょろしています。そのそばには消防局の制服を着た隊員が2人、その男性をあえて無視するかのように前を向いて立っていました。議員席の真横や後にもたくさんの消防局の職員が見物していました。
 
 男性のそばの2人は、ひな壇上のVIPを警備する役目を担っているようでした、しかし、2人を含めて誰も危機を認識していません。隣席の声はそれを指摘していたのです。もしも男性が壇上に駆け上がってしまうと、誰も彼の行為を防ぐことが出来無くなります。

 数分たっても状況は一向に変わらないので、私が顔見知りの消防局員に注意をしました。彼は自ら男性のところへ行き、一般席はあちらですと案内しました。男性は黙って後方に下がり、立っていた私の横に移動しました。思わず不審物を持ってないか見てしまいましたが、特に気になる所持品はありませんでした。

 結局事なきを得たわけですが、不特定多数が集まる会場では場内警備はとても重要なことです。消防局は火を消すことと、救急の患者を搬送することだけが仕事だと思い込んでいて、警備はあずかり知らぬことという様子でした。
 危機管理を叫ぶのはいいのですが、その言葉の意味をきちんと理解すべきではないかと思いました。