2010年1月21日木曜日

国宝不動院



 広島市内に現存する国宝の建造物といえば、東区牛田にある不動院の金堂です。
 毛利輝元の下、外交僧として活躍した安国寺恵瓊は、寺運も傾いていた不動院を再興しました。さらに豊臣秀吉に依頼し、山口に在った大内義隆建立の金堂を移築させました。1540年頃の建築と言われています。
 金堂は唐様で、鎌倉時代中期に宋から輸入された建築様式です。鎌倉円覚寺の舎利殿も同様の建築物で、こちらも国宝に指定されています。

 不動院の境内には、広島城主福島正則の墓と安国寺恵瓊の墓が近くに建てられています。関ケ原で戦った両雄が、400年たった今、こんなに近くに葬られているとは本人たちもびっくりしていることでしょう。



 不動院の歴史について、市はもっと市民や観光客に情報提供してもいいのではないでしょうか。
 広島市にある数少ない国宝なので、多くの人に参拝してもらいたいと思います。