2010年4月7日水曜日

革命

 4月3日は民主党広島県連合会の総会でした。新しい役員として、三谷光男衆議院議員が代表、中原好治県議会議員が幹事長に就任しました。私も幹事の一人に名を連ねました。 
 ゲストとして講演されたのは、平野貞夫元参議院議員です。彼によると昨年8月30日の総選挙で民主党が圧倒的勝利を得たのは、無血革命だそうです。
 
 革命というとフランス革命やロシア革命が浮んできます。貧しき人民が、国王、皇帝それに連なる貴族を打ち倒し封建制度に代わる新制度を打ち立てました。
 しかし、このたびの民主党による政権交代は、革命のイメージとは遠くかけ離れているように思います。その理由は改革のスピードが遅く感じられるからではないでしょうか。いや、実際に遅いのではないかと感じることもあります。子ども手当が、ようやくこの4月から半額支給され、事業仕分けが22年度予算に反映された程度です。

 フランスでは、1789年の7月14日にバスチーユ監獄が人民の手に落ち、それをうけて国民議会が8月4日封建制の廃止を決議しました。そして8月26日には人権宣言を採択しています。フランス革命はすさまじい早さで進んでいったのです。

 この時期、議員である穏健派のミラボーと急進派のロベスピエールはこのような会話を交わしています。
(佐藤賢一著 小説フランス革命Ⅱ 集英社より引用)

 あまりに急速な議会を批判してミラボーはこう言います。
 
 「封建制廃止にしても人権宣言にしても同じだよ。高らかに理想をうたいたいのは分かる。けれどうかつに打ち上げれば、あとで嘘になってしまう。嘘になれば、それに怒る人間が出る。
 革命なんてまやかしだ。貴族がいた頃のほうがよかった。アンシャン・レジーム(旧体制)のほうが生きやすかった。そんな風にへそを曲げられ、元の鞘に戻るというような話にでもなれば・・・・」

 これに対して、ロベスピエールはこう答えます。 
 
 「なりません。ええ、封建制の廃止も、人権宣言も、決してうそにはさせません。」

 国政だけでなく市政においても民主党の革命を進めなければなりません。この2人の会話は、なかなか考えさせられるものがあります。