2010年4月17日土曜日

なせばなる

 「なせばなる なさねばならぬ 何事も ならぬは人の なさぬなりけり」

 これは、藩政改革に努めた米沢上杉藩藩主、上杉鷹山公の歌です。私が中学生の時、倫理の先生が教えてくれました。良い教えです。
 
 教えてもらった後、ほどなくして、英語の先生が、こう問いかけました。

 「なせばなる、の歌を知っとるかね。」

 私は、「なせばなる」と詠み始めました。先生も一緒に詠んでいました。しかし下の句が違い、先生はこう詠みました。

「なせばなる なさねばならぬ 何事も ナセルはアラブの大統領」

 私は、思わず笑ってしまいました。今も思いだして笑いながらブログを書いていますが、誰が詠んだ歌なのか知りたいものです。皆さんもぜひ声に出して詠んでみて下さい。腹筋がよじれる方は多いのではないでしょうか。

 ナセルはアラブ連合共和国(現在のエジプト・アラブ共和国)の大統領で、西側にも東側にも属さない第三世界のリーダーとして活躍していました。
 私が小学校3年の1967年に、ナセルはイスラエルとの間で第三次中東戦争を戦いました。しかし6日間であっけなく敗れ、その後52歳で亡くなりました。
 
 その苦衷の中で、ナセルが「なせばなる」の歌を詠んでいたと、中学生の私は半分信じていたのでした。