2011年7月13日水曜日

公用車の自動車保険金額

 広島市企画総務局の調査によると、広島市には1901台の公用車があります。そのうち589台は二輪車です。自賠責自動車保険は、100パーセント加入していますが、任意の自動車保険に加入しているのは404台で、わずか21パーセントです。
 1497台の公用車は、無保険の車両ですので市民のみなさんは、公用車に近づかないようにしてください。また公用車に同乗するよう誘われても、決して乗らないようにしてください。

 政令指定都市18市のうち、全車両が加入しているのは15市です。2市は一部加入で,
残る1市は部局ごとに加入していて把握しきれていないそうです。

 都道府県では、全車両が加入していないのは7都道府県のみでした。ほとんどの自治体は全車両が加入しています。広島市は特異なケースだと言えます。

 企画総務局の総務課長に加入しない理由を聞くと、「22年度の賠償金額が507万円だったのに対し、全車両を加入させた場合の保険金は1957万円と試算しています。加入しないほうが安上がりだからです。」と説明しました。
 では事故の対応は誰がするのかたずねると、「事故を起こした本人が所属する課にて、対応しています。」と答えました。

 事故後の対応は、まったく経験の無い職員がしているわけですから、本人も上司の課長も本来の仕事が出来ません。その損失は勘定には入れていません。
 また、保険料が1957万円かかるという根拠は、1台あたりの保険金額に車両台数を掛けて算出しています。全車両で契約した時の割引は勘定に入れてません。一般競争入札に付した場合の経費節減も勘定に入っていません。
 総務課長の説明には、全く説得力がありませんでした。

 無保険の車など恐ろしくて、運転はおろか同乗もできません。
 総務課長の自家用車は任意保険に入っているそうです。年間数万円の保険金を払うのならば、保険に加入せずに自家用車を運転し、示談交渉も自分でされれば安上がりでよいのではないかと思います。
 
 消防局の施設課長には、保険に加入する重要性を1時間説明しても理解してもらえませんでした。自分の自家用車は任意保険に加入しておきながら、部下の車は「無保険で良い」などと、よく言えたものです。

 保険に加入している車について、正確な契約内容を担当課長は誰も把握していないことにも驚きました。水道局、消防局、農業委員会、農林水産部、市長秘書課。それぞれの公用車に、職員以外の市民が乗る場合もあります。搭乗者が死亡したり負傷した時の補償については、誰も知りませんでした。
 議会事務局も、市内視察の時に借り上げるマイクロバスが、どのような自動車保険に入っているのか知りませんでした。

 総務課長には、保険の全車両加入について検討するよう話しておきました。いずれ新しい結論が出ると思います。
 いや、出させます。